まふまふ:[「ぼく、まふねこ。」]


自主イベント[Cat Park]など、新宿を中心に精力的に活動しているメロディックパワーメタルまふまふの満を持しての2009年1st!!
最近話題の保育士デスメタルHatred Angelさんなんかと仲がいいバンドなので知ってる人も多いかな?
自分が大学入学してすぐ入ったサークルの友人たちが中心となって活動しているバンドです。
とくにHalloweenXをこよなく愛するドラマーのK野は一緒にFucking娘。というバンドでモー娘。[LOVEマシーン]デスメタルカバーしたことあり、サークルのイベントその他で酔っ払いながら肩を並べてヘドバンしたことあり、いい友人の一人です。
正統派、メロスピメロデス、スラッシュ、ヴィジュアルロック、ジャズ、プログレ、Jポップなど様々なジャンルの影響を感じさせながら、各人の確かなテクニックによって裏付けられた完成度の高い楽曲の数々は、ブルータルなメタルの上で恥ずかしくなるほどのクサメロが踊る、目を見張るほどのキャッチーさとポップネスでもって聴く者にヘドバンとメロイックサインを強いるエネルギッシュな内容


Children of Boddomそっくりな悶絶系クサKeyが曲を引っ張り気持ちよく疾走/爆走するブルータルなプログレッシブ・メロディックパワーメタル
ザクザクと鋭く切り込むソリッドなメタル感とツーバスドコドコのメロスピ的疾走感メタラーにウケないはずがなく、また間奏でのソロやリードメロもクサイ泣きが感じられガツンとクるインパクトがある
そして楽曲を彩る派手派手しいKeyのクラシカルだったりロマンティックだったりファンタジックだったりするクサクサフレーズや、プログレッシブでオシャレなピアノの旋律が非常に印象的。クサメタラーにはたまらない、いい仕事してます。
メロパワというにはあまりにもブルータルかつアグレッシブであり、曲調としてはスラッシュやメロデス的な色が強い。とはいえ前述したように楽曲や曲展開の幅が広く、また#5などではDream Theaterのようなパートもあり、プログレッシブといえるほどさまざまに展開する一筋縄ではいかない音像ながら散漫とはならずによく作りこまれている。


ヴォーカルはヴィジュアル系っぽい微ブラートのかかった歌声を中心に、早口でまくしたてる雄々しいシャウト、スラッシュ調の濁声、しわがれたようなソフトデス、甘く優しい美声に米良美一的裏声など、まさにまふまふの音楽性を体現しているかのように幅広い芸風。そうした多様な声のスイッチングも滑らかだし、なかなか表現力が高いと思います
ヴィジュアルっぽいといってもそこまでアクが強くないので、V系苦手な自分みたいな人間でもラルクが聴ければ全然聴ける。むしろ普通にかっこいい。イケメンだしね。てか、イケメンだしね。
また、ベースが巧い。かなり良く動いて印象的なフレーズを弾いており、#2、#3をはじめ全編で琴線に触れるベースラインが堪能できる。ときおりジャズチック?今だからぶっちゃけますが、彼、かややんは入部する以前から学内で見かけてはそのサラサラストレートに見とれていました(笑)
そして音楽の快楽を追求する我らがカリスマドラマーK野の駆使する正確なリズムとパワフルなツーバスドコドコ、絶妙にタメの利いた裏打ちスネアの心地よい疾走感たらない#3などではデモでは聴かれなかったブラストビートも披露している。なにより本人が楽しみながらドラムを叩いている姿が目に浮かぶような生き生きしたドラミングはかなり熱い。


注目点は、2007年のデモ[まふまふ]に比べ音質が飛躍的に向上されており、バンドの持つ演奏力の高さと楽曲のクオリティの高さがより浮き彫りとなっている点。とくに大幅にスケールアップしてますます派手になったKeyとより豪快になったドラムがかなり最高なことになっている。ヴォーカルの歌唱力もそれに合わせて見事向上しており、デモで感じられたちょっとした危うさは払拭されている。#5のサビメロとかもう泣かせます


ということで、クッサクサのKeyに酔いしれつつ、エッジの立ったギターと重厚かつアグレッシブなリズム隊のメタリックな攻撃性と爽快な疾走感がメタラーのツボを突く素晴らしいサウンドの変則メロパワ
いや、メロパワと表現すると語弊が生じるくらいにメタルとしての硬派なこだわりが感じられる上、結構なブルータリティを発揮しているため、シンフォニック/プログレッシブ・メロデス without デスヴォイスといった方が良いかも。
骨の髄までライヴバンドである彼らの楽曲はやはりとてもノリやすく、全編圧倒的なテンションの高さで、聴く者をグイグイと自分たちの世界に引きずり込む。
とにかく千変万化のバラエティに富んだ楽曲はどの曲も個性が際立っており、最後まで新鮮な気分で聞き通せられる。
どの曲が好きかと言われるとハッキリ言って全部好きなんだけど、特に好きなのは#1[まふまふ]#5[四季と舞踏]#6[紅花]#7[神殺し]
#1#7はデモにも収録されていたまふまふの代名詞的名曲。文句無し。
#5はドラマチックかつプログレッシブな展開もいいが何よりサビメロの飛翔感がたまらない。
#6は完全なダークホース。ヴィジュアルバンドのバラードのような曲調とラスベガスっぽいやり過ぎ系Keyとメロディアスなベースラインが悶絶を誘う。
あとは、#4[女神]のサビもツボ。リフもカッコイイ。
これだけ中身の充実した独創性を感じさせるメタルをプレイしていながら、小学生がWindowsのペイントで作ったような脱力感漂う可愛いジャケットも彼ら(というかおそらくK野特有のユーモアの表れ。
先日大学でベーシストかややんに会った時、ネット上では発売してすぐ売り切れてしまい、販売数上げようと某uni○nで音源買うつもりだったメンバーたちも買い逃したとか言ってた。こないだ新宿店行ったときはまた店頭に並んでいたけど、ポップも最初見たときとは差し変えられていて、なんだかすごいプッシュのしようだったし、結構売れてるくさいっす。
一発ネタのようなジャケと、そこからの予想を遥かに裏切る妥協の一切ない練りこまれたクオリティの高さ、そしてなにより「こいつら楽しんで作ってんな〜」と感じさせる、サブジャンルの垣根を超えたメタルへの普遍の愛と情熱が迸る彼らの楽曲の数々が多くの人々の心を掴んでいるんだろう。
次代のジャパメタをしょって立つのは彼らだ!!
もちろん超絶おススメ!!


・オフィシャルサイト
・Myspace
彼らの真骨頂はやはりライブ。とくにK野の、XYoshikiも真っ青な熱いドラムプレイは見物。つい先日のライブは(金銭的にもスケジュール的にも)行けなかったが、次はぜひ見に行きたい。