Infernal Necromancy:[キスカ]


名古屋産、日本が誇るImperial Black Metal、先日の悪魔将軍召喚祭にてリリースされた2014年自主制作EP
2曲入り100枚限定。
誰が読んだか通称「キス力(きすりょく)」(正しくは「きすか」)。
なんでも黒犠牲会場で販売されたもののうち数枚にはランダムで2012年のデモ[富嶽]が追加収録されていたようで、そんなこととはつゆ知らず見事に3曲入りバージョンを引き当てていたw
ラッキーボーイ!


これぞ愛国ゲキクサ・ドタバタメロウ!
前述のデモ、そしてKanashimiとの名スプリット[光と闇]の路線を踏襲した内容。
収録は#1[キスカ Demo ver.]#2[八甲田 Demo ver.]の2曲。
ドタドタスコスコとひたすら軽妙に突っ走る単調裏打ち2ビートが心地よいドラム、誇りと決意に満ちた勇壮さの中に悲哀が滲む慟哭の大和魂メロディを掻き鳴らすカミカゼ・ギター、ビビビビモモモモと柔らかめの音質でギター顔負けに哀愁のメロディラインをなぞるベースの上で悲壮感一杯の泣き狂いヴォーカルが決死の絶叫を張り上げる。
#1はまさに[富嶽]系列の曲。
始まって早々、戦時中の国営ラジオから流れてくるような軍歌調の勇ましいギタメロが飛び出してイキナリ悶絶不可避!
彼らお得意の単音メロディはこれまでの作品よりもさらに軍歌感が高まっているように感じられ、特攻前の最後の訓示で一斉に敬礼する若き軍人の隊列とか、敵艦めがけて雄叫びを上げながら突撃する戦闘機とか、なんかこう、白黒ガビガビの映像で目の前に浮かんでくるようだ!
またこのヴォーカルが決死感あって悲哀感とか緊迫感を煽っていいんだよね〜。
ベースもHakujaさんに通ずるメロウさで良く動いておりたまりませぬ。
一方の#2は比較的1st寄りの不穏さ漂うサウンド
ベースが極悪度3割増しで低音を響かせているが不意に高めの音でメロったりなどなかなかニクイ!
神経を逆撫でられるような感覚は[Nameless Graves In Battlefields]に近いようにも感じられる。
ボーナスの#3[富嶽]はオリジナルのデモからリマスターなど勿論なく単純な再録。
[光と闇]収録バージョンよりも随分ラフな音質だったりヴォーカル遠かったりギターの絡みがシンプルだったり音が左右でブツブツ途切れたりなどいかにもデモといった内容だが、しかしやはり富嶽ブラックメタル史きっての比類なき名曲だ!


というわけで、またまたやってくれましたな待望のデモ音源!
収録はボーナス抜けば2曲のみだが、どちらもInfernal Necromancy独特の勇ましくも悲しい死屍涙々の慟哭メロディと只管2ビートな疾走感が楽しめる作品となっておりファンならガッツポーズ必至だ!
関連であるFuneral ElegyHakujaに通ずる面も感じられるので、その手のファンも必聴だ。
まぁそこらを抑えてる方には敢えて言う必要も無いとは思うが(笑)
とにかくこんなサウンド海外バンドじゃ絶対に聴けない、まさに愛国が故の日本独自サウンドと言える(Noktu社長も褒め称えるわけだ!)、日本、というよりは大日本帝国らしさを上手くUGプリミティブ・ブラックに溶け込ませた独創的なバンドだと思うので、国産に興味ない方にも一度聴いてみていただきたいものだ。
ちなみにライブ会場では瞬殺だったようだが、ゼロ次元さんの所にはまだ在庫があるようなので、欲しい方は売り切れる前の確保しとくことをオススメします。


【お気に入り】
#1[キスカ Demo ver.]ブラックメタルでこんなメロディが聴けるのはInfernal Necromancyだけ!
Myspace
https://myspace.com/infernalnecromancy
【オフィシャルディストロ】
http://zero-dimensional.ocnk.net/


[富嶽]の50枚限定オリジナルを持ってる身(親切な某ジャーマン教授に譲っていただいた)でありながら今回もランダムボーナス入りを入手してしまったのは、ちょっと申し訳ない感もある(笑)