Oppression:[Sociopathie & Gloire]


カナダ産プリミティブ・ブラッケンド・パンク、2014年1st。11曲27分強。
自主制作の手書きナンバリング入り100本限定テープ。
自分はNuit Noireのコンピレーションテープ2本組なんかをリリースしているPreposterous Creationsより購入した。


初期Absurdをガッツリとパンク方面に推し進めた、勇ましくダーティな熱血疾走荒くれブラッケンド・パンク!
AbsurdEisenwinterに通ずる青臭く爽やかさすらあるリフや熱く魂を鼓舞する熱血レイジング・ギターソロを掻き鳴らすギターと、ブリブリと主張の強いメロディを奏でながらモロパンクなラインをなぞる存在感抜群のベースとがキッタネェ音質でドタドタガチャガチャと疾走する。
ジャッキーチェンっぽいヘロヘロの下手糞ノーマルヴォイスが声裏返しながらウォ〜ウォ〜ラ〜ラ〜したりするあたりも、マヌケだがいかにもAbsurdフォロワーな感じで良い。
小さいハコでのライブを一発撮りしたかのような気質の生々しく汚れた音質や、ギョエエギエエとお風呂場で叫んでいるかのような絶叫こそブラックメタルだが、楽曲自体はほとんど初期衝動丸出しのUGパンク/ハードコア。
ぶっちゃけブラックメタルフリークよりライブハウスに入り浸っているパンク/ハードコアキッズに受けそうなサウンドです。
#4[Faucon]とかもう青空パンク過ぎて高校の学園祭みたいなメロディw(ただしヴォーカルはガナリ絶叫)
昨年リリースされたデモテープではもっと陰鬱で、Absurdフォロワーのパンキッシュなプリミティブという感じだったが、今作はかなりパンクなノリとなっている。
なんせギターの奏でるリフがキャッチーなことこの上なく、ドタバタしたパンキッシュな疾走感も相まって、なんも曲知らなくてもライブで見たらすぐにヘドバン&ガッツポーズしてしまうような吸引力がある。
特に熱く熱血ギターソロなんか入った時にはもう辛抱たまらず、#6[Extermination Globale]#9[En Dehors De Ma Tombe]なんてジャパコアとかそういうの好きな人に大ウケしそう。
またベースの存在感がかなりあることも特徴で、Hakujaとまではいかないが耳を弾くメロディ(#10[Agresser, Humilier]とか)をそこかしこで奏でている点も大変好み


というわけで、Absurd影響下のパンキッシュなプリミティブが好きな人ならもんどりうって悶絶すること請け合いのナイス音源。
正直無名バンドの自主制作100本テープなんて紹介したところで一体誰が買うんだよ誰得だよって感じですが、これ系が好きな人なら絶対ハマるんで紹介せずにはいられなかった次第。
ちなみに、ラスト2曲は上記したデモテープでもラストを飾っていた2曲であり、本作の中ではブラックメタル色強め。
あと、一曲目冒頭30秒ほど左側の音が入ってないが、これは僕のテープだけなのか全部そうなのかは不明。
しかしファンジンでも書いたけど、最近北米では良質なパンキッシュ・プリミティブがチラホラ地下から出てきていて面白いですね。
本バンドのメンバーが絡んでいるPutamen Insuraはパンキッシュなノリを取り入れつつOppressionよりは大分まっとうに暗黒プリブラしているし、さらにそのPxIxの関連であるHélasLLNに通ずるメロディを奏でる暴走パンキッシュ・プリミティブって感じでなかなか良いので、Oppressionが気に入ったならそちらもチェックしてみることをオススメ(おそらくCW Productionsにまだあるかと)。
そうそう売り切れないだろうけど、数が数だけに興味ある方はお早めに!(そんな人いるのか)


【お気に入り】
#6[Extermination Globale]:これで熱くならずにいったい何で熱くなるというのか!!
【Preposterous Creations(購入元)】
http://store.preposterouscreations.com/