踊る!大和TROLLヒット大賞2011

早い!
おい2011年何やってんだよもう終わりかよお前そんなもんじゃないだろうもっと本気出せよシャキッとしろシャキッと。
え?なに?本当に終りなの?これ?ロスタイムは?無し?
あー、まじかー。


というわけで、今年もやります。
2011年、年間ベスト。もどき。
今年も例によって例の如く、新譜だけでなく旧作も含めて、今年に買った音源の中から気に入った音源さらします。
「カウントダウン!」と大声でのたまいつつサラッと一位から紹介するようなマヌケでバカなブログもあるようですが。
当ブログは極めて女子力が高くいんてりじぇんすに富んでおります故。
一位から紹介していきます。
気付いたらなんだか凄い文量になってしまったので注意(笑)
ちゃっちゃといきましょう。


1. Panopticon[Collapse]
A. Lundrによるアメリカ産、自称アナーコ・ペイガン・ブラックメタル、2009年2nd
同郷のWolves in the Throne Roomからの流れを汲む、いわゆるカスカディアン・ブラックメタル
いやぁ、もうね、このバンドどんだけ好きかって、今年に入ってから聴いたバンドながら、Lake of Bloodとのスプリット以外の音源は後追いでフルコンしたくらいに好きなんです(CDとLPの両方でリリースされた作品は両方買ってる!w)。
自然への畏怖を込めた神秘的な叙情と胸を掻き毟る切ない哀愁とを滲ませながら、激情の奔流が噴出する、さよなら邪悪ようこそ新世代系サウンドに完全にヤられてしまった。
神秘と激情のブラックメタルの合間に牧歌的なトラディショナル・フォークをふんだんに取り入れてるとこがこれまた堪らない!!
年間ベスト的な観点からすると今年リリースされた3rdを選ぶべきかもしれないが、この作品こそがPanopticonとしてのアイデンティティを最も顕著に、かつ余すところなく体現しているように感じ、なにより自分がカスカディア系に本格的にハマるきっかけとなった作品でもあるため、この作品を選出した次第。
Panopticon初体験作品でもある今作には格別の思い入れもあり、もはや一片の疑いようもなく2011年に聴いた音源のナンバー1だ。
2. Alda[: tahoma :]
アメリカ産、自然崇拝系アトモスフェリック・ブラックメタル、2011年2nd
個人的にはカスカディアン・ブラックメタルの真打ちと言って良いバンド。
カスカディア一派の中でもとりわけ自然派志向が強く、より大自然の持つ、素朴だが力強い美しさや、フォークな感性漂う哀愁といった情緒感が感じられて素晴らしいことこの上ない!
ブラックメタル然りとした邪悪さや陰鬱さは皆無、しかしブラックメタルの根源でもある憤怒の形相やピンと張りつめた緊張感、神秘性といったものはしっかりと残しつつ、ダイナミックに緩急つけながらフォーキーな感性をまとってメロウにエモーショナルに突き進む今作は、もはやカスカディアン・ブラックメタルの理想系なのではないだろうか。
カスカディア系にめっぽう弱い自分にしてみれば至極まっとうなナンバー2。
限定じゃないCDリリースをしたらきっと流行るだろう(笑)
3. Alcest[Le Secret]
フランス産、神祖シューゲイザーブラックメタル、名作と名高い2005年EP、待望の2011年再発木箱。
きゃーーーーーー! Neigeよーーーーー!!
もうこの人、メタラーってよりアイドルだよね、実際。
Alcestに通ずる」という謳い文句が2011年流行語大賞を受賞したことも記憶に新しい。
耳障りな轟音ノイジーギターが、陽光に包みこまれるような仄かな温かみと淡く儚く切なげなノスタルジーに満ちた涙腺陥落極上トレモロを、甘酸っぱくも爽やかに掻き鳴らす。
2nd以降はAmesoeursと一本化されたこともあって幻想的で湿った翳りを帯びたアダルトムードが強いが、今作とそれに続く歴史的一大傑作1stは生命の歓喜を高らかに歌い上げるかのような明るさに満ちており、まさにAlcestAlcestであった、轟音ドリーミーなシューゲイザーブラックメタルが完全に調和した、原点にして頂点たる作品であり、神々しい程に素晴らしく涙チョチョ切れてしまう。
実はオリジナル盤はディストロ等で見かけた当時まっったく歯牙にもかけずスルーしており、後からオクで買おうと思ってもあれよあれよと値段が高騰してしまって手が出せなくなり死ぬほど後悔していたので、この再発は神に感謝するクラスで嬉しかった、というのは自分だけではないだろう。
なんだかんだで今年聴いた回数はトップクラスだと思う。
今作が一位でも良いくらい。
先日リリースされた新作の先行EPも素晴らしかったし、来年もNeige御大から目が離せませんな。
4. Peste Noire[L'Ordure A L'etat Pur]
史上屈指の奇才La Sale Famine de Valfunde社長、もといFamineアニキによるフランス産、「変態!変態!変態!」ブラックメタル、2011年4th
これまでもロックな要素のある儚く切なげな自殺ブラックから、胡散臭くレトロスペクティブな個性的サウンドへと変遷してきていたが、今作はそのあまりのブッ飛びっぷりに、聴いた者にすべからく「ああ、Famineは頭おかしいんだな」と思わしめただろう、異色作というか異常作、怪作中の怪作。
異形と言えばこれほど異形なブラックメタルも無いだろう(笑)
Neige脱退」の報が不安がられたのが今となっては杞憂という言葉すらバカバカしいほど、やりたい放題の珍妙奇天烈悪ふざけワールドが悪趣味かつ滑稽に繰り広げられている。
ブラックメタル」という言語表現にすら喧嘩を売るような独自性が毒々しい今作は、しかしアングラ精神を尊ぶブラックメタル界隈においてはこれ以上ないほどにその真髄を体現してもおり、客観的にも主観的にも2011年最重要リリースの一つだろう。
まぁ色々書いたが、詰まるところ、Famine頭おかしい」の一言に尽きる(笑)
5. Wolves In The Throne Room[Celestial Lineage]
アメリカ産、自然崇拝系アトモスフェリック・ブラックメタル、2011年4th
元祖カスカディアン・ブラックメタルの最新作。
さすが始祖にして現在もシーンを引っ張り続けている現役バンドだけあり、その完成度、クオリティの高さは、出てくるバンドが軒並み高レベルなカスカディア一派の中でも群を抜いている。
単純な音楽性のみを評価するなら、まず間違いなくこの作品をナンバー1に選んでいた。
ではなぜ5番手かというと、コンスタントに作品をリリースし、毎度毎度ブレることなく完成度の極めて高い充実した音楽を提供してくれるだけに、正直なところ、聴いた時に感じる感情・印象において、瑞々しい感動や興奮よりも安心感・安定感の方が勝ってしまうように、どうしても感じられるからだ。
この点において、やはり本作より上位とした作品には引けを取るかなと。
まぁそうは言っても別にマンネリってわけでもないし、何か新しい変化を望んでいるわけでもないので、このへんはしょうがないし、不満なわけでもない。
どう言ったところでこのバンドの音楽性は心底好きなので、このまま素晴らしい作品をリリースし続けて欲しいところだ。
6. Ash Borer[MMIX - MMXI]
アメリカはカリフォルニア産、自然崇拝系アトモスフェリック・ブラックメタル、過去全てのリリース作品を完全収録したテープ2本組の2011年ディスコグラフィー
はいはいカスカディアカスカディア。
WITTRPanopticonSkagosといったエリートたちほど、シューゲイザー染みた感傷的なフレーズや土着的フォークサウンドに傾倒してはいないものの、随所でそれらの意匠が感じられる絶妙なバランス感覚、滲み出るネイチャーな叙情感が実に素晴らしい。
ハードコア性が強く新世代系に括られるだろうが、WITTRの核心だけを抽出し徹底的に煮詰めたような厳粛かつ神秘的な、儀式めいた雰囲気はまさにカルト、全編に渡って名伏し難き凄味・威厳に満ちている。
とかくアナログ少数リリースにこだわるバンドが多いカスカディア系のなかでもとりわけその傾向が強いバンドだが、音楽性もその信念・姿勢に負けず劣らずアンダーグラウンド感が強烈。
その空気感や手加減抜きの、魂からぶつかってくるような物理的にも精神的にも激烈なサウンドに心底やられてしまった自分としてはこの作品を選ばないわけにはいかないだろう。
ぶっちゃけた話、ブラックメタラーなら誰もが腹に抱えているだろう「レア物件所有欲」を目一杯満たしてくれるという意味でも、間違いなく2011年ベスト(笑)
7. Deafheaven[Roads to Judah]
アメリカ産、激情ポスト・ハードコアシューゲイザーブラックメタル超新星、2011年1st
シューゲブラック的に郷愁の念を駆り立てる儚くも美しい神秘的な叙情を、激情ハードコア染みた生々しい感情の奔流に乗せて解き放つ、激エモーショナルかつ暴発的エネルギーに満ち満ちた傑作。
徹頭徹尾エモーショナルで涙腺決壊級の極上メロディを配していながら、ブラックメタルの名に恥じない暴虐のブルータリティを発揮し、かつそれらをスタイリッシュにまとめあげた音楽性は、まさに21世紀型ブラックメタルと呼ぶにふさわしい。
元来シューゲイザーブラックメタルは新しいブラックメタルへの渇望を一身に受けて隆盛したジャンルであるだけに、すでにシューゲ・ブラックというスタイルそのものが方法論として確立されてしまい、早くもシーンに閉塞感や食傷感を感じていたところで、このバンドの出現はあまりにも鮮烈過ぎた。
ハマりもハマり、大ハマり。そりゃもう聴いた。聴きまくった。
自分の中ではポスト・ブラックの金字塔の一つに数えている一枚だ。
8. Aorlhac[La Cité des Vents]
フランス産、アコギ入りメロディック・ペイガン・ブラックメタル、2010年3rd
昨年に続きベスト入り。てか買っとけ。去年の内に。
レビューでは【ウルトラメロディック大吟醸!悶絶失禁ガッツポーズ式・激クサメランコリック&ハイテンション疾走・ゴキゲンヒロイック・ブラックメタル!!】と書いたが、このゴテゴテした表現はなかなかどうしてコッテリした音楽性にもマッチしているようで、自分で気に入ってしまっているw
このバンドはマジでHeathen Dawnに比肩するバンドだと個人的には思っている。
まず間違いなく今現在フランスで最も熱いバンドだろう。
だからクサ過ぎるんだってば(笑)
シューゲ系とはまた違った意味で涙を流して笑顔になれる幸せブラックメタル
9. Goatmoon[Varjot]
BlackGoat Gravedesecrator大将によるフィンランド産、NSペイガン・ブラックメタル、2011年3rd
安心のWerewolf Recordsクオリティ。
荒涼とした哀愁を振りまきながら疾走する紋切型フィニッシュ・メロウ・プリミティブに血沸き肉躍るガッツポーズ系ヒロイック・ペイガンをブチ込んだ悶絶クサメロ・ブラックメタル究極形態。
うん。そうなんだ。めっちゃかっこいいんだ!
2nd路線を更に推し進めてよりヴァイキング路線へと舵を切り、異国情緒を募らせるSvartsot的悶絶笛、美しいメロディをポロポロと奏でるキーボ、ペイガン神Nokturnal Mortumを思わせる辺境キーボ、しっとりアコギ等、いっそあざといほど露骨に民謡メロを取り入れたりしているにもかかわらず、UGプリミティブらしい質感、耳触りがしっかりと残っているのだからたまらない。
ギャリギャリ極悪プリミティブだった1st路線を期待すると、音は綺麗になってるわ整合感は増しているわ身悶えるようなクサメロだらけだわでかなり肩透かしにになることは否定しようもないが、フィンランドのメロウ・プリミティブも勇壮ヴァイキングもどっちも好きな自分にとって、これほど理想的なバンドはないわ!
10. Aryan Blood[Through Struggle To Victory]
1998年結成のドイツ産、独りNSプリミティブ・ブラックメタル、2010年コンピ盤
ドタバタ突っ走るRawなポンコツドラム、ロウファイなギターが掻き鳴らす荒涼としたメロウさと、Absurdに通ずる軍歌/青春パンク的青臭さを持った哀愁爆発トレモロ、パンキッシュな古臭くも心躍るリフ、オールドスクールな荒くれ感のあるリフ・ベース、ヤケクソに喚き散らし白目ひん剥いてガナるブチキレヴォーカル、何から何までツボ、ツボ、ツボ。
個人的なUGプリミティブの理想型をガチでやってくれており、何度聴いてもテンションダダ上がり。
捻りもケレンも無くド直球にカッコ良い。
Satanic WarmasterVlad TepesEisenwinterGoatmoonといったトガったバンド達を聴いて涎ダラダラ垂らすようなポンコツメロウフェチには堪らない逸品。
11. 霞鳥幻樂団[藪椿]
日出づる国日本の最終兵器、フォークメタル/ポルカパンク、2010年2ndミニアルバム
三味線、バンジョーアコーディオン
三味線、バンジョーアコーディオン
三味線、バンジョーアコーディオン
悶絶が悶絶を呼ぶ津軽海峡冬景色、飲めや歌えやのお祭り騒ぎ!!
軽快明朗なアイリッシュパンク/フォークメタルベースに、雅な風情漂う三味線、素朴な異国情緒溢れるバンジョー、そしてNHKみんなの歌クラスにハイパー牧歌炸裂なアコーディオンが所狭しと乱舞する、超個性派クサ民謡パンキッシュメタルサウンドがドツボ過ぎていっそ笑えるw
FinntrollKorpiklaaniTrollfestといった酔いどれフォークメタルの陽気で楽しいお祭りサウンドの髄を彼ら以上に濃縮したようなサウンドで実に愉快痛快。
最強ポルカチューン#4[悩みの種]や驚天動地騒然動揺のボーナストラック#5[カントリーロード]など一曲一曲の破壊力たるやアインシュタインもびっくりのみんなニコニコ核弾頭ぶり。
昨年は何度もライブに足を運んだが、今年はライブ見に行けなかったので、来年こそライブに参戦したいね。



続きまして。
ベストチューン、というか、聴いた瞬間のインパクトが凄かった曲、迸るほどにキャッチーな曲、アルバム全部聴かずともこの曲だけはとにかく何度も聴いた、みたいな、そんな曲ベスト5。

1. 霞鳥幻樂団[カントリーロード]([藪椿]収録#5)


今年一番衝撃的だった曲。
なんだこれ。やべぇ。言葉になんねぇ。
ありがとうございますありがとうございます。
どう控えめに見積もっても今年の再生回数トップ曲。

2. ストロベリーソングオーケストラ[切断ダリア]([切断の異学]収録#1)


苺楽團大好きやねん。サウンドからビジュアルから世界観から。
普段あんまりPVとかライブ動画とか見ない自分もこの曲ばっかりはようつべで死ぬほどPV見た。
PV秀逸過ぎる。
そして月影美歌の美しい歌声、ハンパない歌唱力に惚れた。

3. Woe[Quietly, Undramatically]([Quietly, Undramatically]収録#3)


大和TROLL走れメロスブラックメタルと言ってはばからない曲。
正直この曲のインパクトが強烈過ぎて、アルバムクオリティ高いはずなのに他の曲ほとんど印象に残ってない。
この曲聴いたら満足しちゃうから他の曲あんまり聴いてないのだw

4. Aves[IV]([Aves Demo]収録#4)


これもね、初聴時のインパクトったらなかった。
なんだかんだでシューゲ・ブラックはすでに食傷気味だということを認めざるを得ないんだけど、たま〜にこういうバンド出てくるんだからやっぱりやめられない。
てかここまで来るともはやブラックメタルじゃない、なんてことは暗黙の了解。

5. Leech[Untitled]([We Pass Like Night, From Land to Land]収録#5)


カスカディアン・ブラックメタルで一番好きな曲を選べと言われたらこの曲を選ぶと思う。
ブラッケンド・フォークを自称するだけあり、メロディセンスはかなりフォークメタル。
ベースが動きまくって超メロいのがたまらない。
5分辺りから神懸かった展開が怒涛の如く続き、20分にも及ぶ大作だが展開豊富で退屈する暇も無く楽しめる。



以上!
以下雑文、というか書きっぱなし投げっぱなしの駄文乱文敗残兵。


今年もどう唸りどう頭を捻っても10枚に絞ることが出来なかったので、じゃぁ11枚でいっか!とベスト11でお届けしました。
2年連続このヘタレめ!
ちなみに候補にエントリーされながら選外となったのは以下の4作。
Fauna[Rain]
Je[Un Royaume de Nuit]
Sigillum Diabolicum[Chroniques De L'infamie]
Woe[Quielty, Undramatically]
実のところ、候補に挙げときながら、これらを削るのはあっという間だった(笑)
なお、細かい順位にはさして意味はなく、その時の気分気分で流動することは言うまでもない。
いやーしかし、見事なまでにミーハーなラインナップで恥ずかしいったらないね。
似たような作品ばっかでバラエティも全然ないし、選んでてなんと面白みのないことかと。


つーか、何このカスカディア祭り。
いや、こうなるだろうことは予想済みたけど、ここ数年シューゲイザーとかポストブラックとか新世代系ばっか聴いてて、ブラックメタラー名乗ることすらおこがましいっヒップスターっぷりは我ながらどうかと思う。
カスカディア系にきっちりハマったのは今年に入ってからだが、とりあえず著名な、目につくバンド、音源はあらかた買い尽くしたんじゃないかと思う。
あと手に入ってない音源は大抵入手不可能、もしくは困難系な気がする。
反面、これまで主食としてきたプリブラを今年は全然聞いてないんじゃなかろうか。
まるで申し訳程度。
そしてもはや民謡ヴァイキングなんか見る影もない(笑)
ガッツリバッチリ民謡モノは今年3枚しか買ってない。
3枚て。
かつての勢いが嘘のようだ。
今のところ新世代系とかアヴァンギャルド系に首ったけなので、来年も民謡系に注力することはなさそう。
フォーク・民謡はそれこそ自分の人格形成に多大な影響を与えているだけにおいお前それでいいんかと寂しくもあるが、時も金も限られている以上これは仕方ないか。
高校生や大学入りたての自分に話したらまず信じてもらえないような事態ですよ実際。


さて、今年は今までで一番音源買った年だったかな。
新譜が57枚、旧譜が108枚、Bandcampなど無償ダウンロードが数えてるだけで50枚。
さらにまだ注文して届いてない音源が20枚前後といったところか。
レビューブロガーとしては少ない購入数だろうけど、それでも僕の人生においては最高記録を樹立しているだろう。
年のほとんどは就活だったり学会やら修論やらに明け暮れていたりでおよそバイトもできず金が無かったから、年の前半はむしろ音源購入は例年より少なめだった。
が、大学の職員になってからのはしゃぎっぷりったらなかった。
おそらく購入音源の半数くらいはこの10、11、12月に買ったんじゃなかろうか。
もうね、バカかと。アホかと。
しかも直輸入に慣れてチョーシこいちゃったのか、今まで以上に少数リリースの変な音源ばっか買い漁ってメジャーには見向きもしなかったし(笑)
Watain来日もIhsahn来日もスルーしてAirsの少数音源チェックしたりとか、我ながら正気の沙汰じゃない!!!
そんなわけでというかなんというか、たくさん買ったは良いが、一枚一枚の消耗品化が加速してあまり印象に残って無い作品が多かったことは大いに反省したい。
あくまで音源買うことが目的で無く、聴くことが目的なのだから。


とまぁだらだら回想してみたが、やはり今年も良い音楽に巡り合えたという点では、例年通りというか、例年通りの上昇傾向にあるのは疑いようもない。
これは幸せ。


音楽そのものから音楽生活へと視線を移すと、2011年はそれこそ過去最高に充実した年だったと言える。
一つはアナログ環境の整備。
一つは交友関係の拡大。


前者については、まぁ、テープが10月、レコードが12月に聴けるようになったという感じなので、2011年に聴けるようになっただけでその恩恵はまだ十分受けいているわけではないが、この「聴けるようになった」という事実が殊更重大な事件であることは、ブラックメタラーにはもはや説明不要でしょう。
そう。
もはや「アナログだから・・・」と泣き寝入りすること無く、聴きたい音源を好きなように聴くことが出来るのだ!
しかも、CDではレアな音源でもアナログだとわりと安価なこともままあるのだよ!!
うふふふ・・・
実際アナログは手間がかかるけど聴くの楽しいし、あの、レコードからせっせと埃とって、ターンテーブル回して、針落として、音が出る時の感慨深さは、それを経験できただけでも音楽好き冥利に尽きるというものだろう。
なにより、世界が広がる。
おかげで今年は買い貯めたアナログ音源を消化出来たり、アナログ音源バンバン買えたりと、環境整えただけで大分ハッスル出来た。


そして重要なのは後者。
ここ数年と比べると、今年はライブに全然イケてないけど、なんといっても零次元プレゼンツ黒犠牲を語らないわけにはいかない。
これまでも日本のブラックメタルシーンを盛り上げてきた零次元さん主宰の、ブラックメタラーのブラックメタラーによるブラックメタラーのためのライブイベント。
ブラックメタルの布教以上に、自分の生活圏内にはブラックメタル好きの同士がいて、そして国産ブラックもカッコ良いバンドがたくさんいると実感できるあのイベントは、数年前からしたら本当に信じられないくらい素晴らしいイベントだ。
個人的には最高に楽しいし。
ここ数年の零次元さんの日本ブラックメタルシーンにおける貢献度は計り知れないものがあるのは、もはや疑いようがない。
マジリスペクト。
事故によるCataplexyキャンセルや、空港ストによるNegura Bunget来日キャンセルと二回が二回とも不運にして致命的な、呪われてるんじゃなかろうかという事態に見舞われているが、それすらもブラックメタルらしいと笑い飛ばしたら、零次元さんは怒るだろうか?w
なんにせよ、このイベントは是非とも続けていただきたい。
自分はおそらく来年東京を離れるが、出来る限り参戦したい。
ナルシストデブCelestia来日もあるみたいだしね!


ただ本当に僕が「今年は良い年だった」と思えるのは、そこで友達が増えたことなんだよね。
「そこで」というか、大半はtwitterなんだけどもwww
とにかく、今年はブラックメタラーの友達が増えた、ここに全ては集約される。
言ってしまえばブラックメタルの趣味って、基本的に人と共有できない、孤独な趣味なんだけど、twitterや黒犠牲を通して「ブラックメタル好き」な人達とたくさん友達になれたのが、今年一番の収穫だった、と、そう思う。うん。
てゆーかですね、まさか実生活に置いて自分のハンドルネームで呼ばれる日が来るとは思ってもみなかったですよ!
そうなるとわかっていたらもう少し大人しいハンネにしたのに!
まぁ最近は慣れてきたけども。
むしろ「大和さん」と、和名っぽく略せるハンネにした自分を褒めてあげたい。
閑話休題
突き詰めれば、お互いの好きなバンドなんて全然被ってなくてもいいんです。
シンフォ好きとプリミティブ好きじゃ、根本的なところで話合わないのは明白。
だけど、そうした趣味嗜好の差を乗り越えて、ブラックメタルが好き」という価値観を共有して仲良くなれる、そのことが素晴らしいじゃないですか!
何度も書いたけど、例えば黒犠牲。
あの場にいる全員、誰も彼もがブラックメタルが好きという、その事実だけで、テンション上がるじゃないですか!
前述のように今年はライブには全然参加してない年だけど、ブラックメタラーとの飲み会は沢山やった年だった。
そういう場面で、ブラックメタルについて語れる、そういうことが出来た、そういう人間関係が出来た、そのことが、自分にとって今年一番実りが大きかったことだと思います。


いや〜勢いに任せて長々と書いてきましたが。
すげぇ。こんな長文書けるもんだなw
結局。
今年もブラックメタル楽しい一年でした。
関係各位感謝感激雨あられのブリザード
来年も楽しいブラックメタルイヤーにしたい、なればいいなと願いつつ。なるだろうなと確信しつつ。
みなさん来年も仲良くしてくださると大和TROLLは喜びます。


というわけで、大和TROLLでした。
良いお年を!!