唸れブラスト轟け絶叫!豚の子サイサイ黒金属祭!!

はい、行ってきました零次元レコーズ主催東京黒金属ナイト、Black Sacrifice Vol.2
前回も楽しかったですが、いやはや今回も最高に楽しいイベントでござんした。
航空会社のストによりNegura Bungetの来日がドタキャンになってしまったのは非常に残念でしたが、そこはそれ。
バンドもオーディエンスもあれだけアッツいメンツが集まって酒飲んでしゃべって好きな音楽に身を包まれるんだからつまらなくなる理屈が無い!!
というわけで、既に当日から3日もたってしまってるので既に記憶もあやふやなのですが(笑)
ライブレポなんて大したもんじゃありませんが、自分の備忘録的な意味でも思い出せるだけ感想をつらつらと。

Ampulheta

突如現れた謎の東京プリミティブ・ブラックメタル
人伝に聞いたところによるとバンド名は「アンピュレタ」と読むらしい。
ギター、ベース/ヴォーカル、ドラムの3人編成。
写真とか見るとメンバー二人だったので、一人はサポートだろうと思ってたら、ドラムはおそらくFenrisulfのドラマー。
前2人は黒いローブに身を包んだがっつり白塗り、後ろに控えるドラマーはやはりローブにカラスみたいな仮面という、激カルトないでたちに期待値がぐんぐん高丸君。
前回は白塗りしてないバンドが多かったから一発目からここまでやってくれると俄然テンションが上がろうと言うもの。
というかですね、ベースおにゃの子ですよダンナ!
パッと見た感じ華奢な感じで、メタル姉ちゃんというよりは女の子っぽい雰囲気。
白塗りもいいけどその可憐な素顔も是非拝んでみたい!!w
とか何とか思ったのも束の間、始まってみればズドドドバコココギャリギャリギョエエエエエと阿鼻叫喚ブラックメタル
ノイジーに歪んだギターが寒々しくも陰鬱メロウなトレモロを掻き鳴らしまくる。
耳障りな音色ではあるがリフの判別は可能で、これがまた結構分かり易くキャッチーなメロが多く、またスローパートで叙情的なクリーントーンアルペジオを奏でたりと、思わず笑顔になてしまうようなメロディ捌きにガッツポーズ!
しかしやはり真っ先に耳が行くのはあのドラム。
前回のFenrisulfもハンパなかったが、今回もズゴゴゴゴガチャチャチャチャと鬼気迫るブラストで暴れまくって凄まじいことこの上ない!!
そこにギョエエエエギエエエエと、自分の娘がこんなんなってたら病院に叩きこむのが早いか自分が床に伏せるのが早いかってくらい強烈な絶叫を張り上げる。
うむ!これはかっこいいな!
ベースもわりとメロく動いていたような気もするが、ぶっちゃけもう忘れてしまった(笑)
LLN系を彷彿とさせるようなRawさと陰鬱メロウなトレモロを伴ったプリミティブで、見る前からなんとなくFenrisulfみたいなバンドでしょ?」と先入観を持っていた事も相まって、Celestiaなどのフレンチ系カルトプリミティブのような印象を受けた。
しかしネットリした腐敗臭やお耽美さはそこまで強くはなくガリガリして寒々しい荒涼感は割とストレートなプリミティブにも通ずるような。
ブラックメタル廃人御大はこのバンドを「ジャーマンっぽい」と評していたようなので、一概にフレンチカルト系と括るのは正しくないのかも。
新人ではあるが決してイメージ先行の見掛け倒しバンドではなく、なかなか味のある楽曲を聴かせてくれたと思う。
あまり激しく動かず淡々と演奏に没頭しているようにプレイしていたのもかっこよかった。
まぁ僕は大抵どんなバンドでもライブ見たら「面白かった!!」と評してしまうような激甘口の人間なのであれですが(笑)
終わった後何人かとしゃべった時もMyspaceで聴くより全然良かった」という声が多かったから、やはりそれなりのモノを提示できていたのではないだろうか。
これからの活動に期待しまくっちゃいますねこりゃ。


いかん、一発目から長くなってしまったw

Fenrisulf

みんな大好きカルト・プリミティブ。
長髪、白塗り、ローブ、トゲトゲ、有刺鉄線etcetc.相変わらずカルトで気合の入った出で立ち・・・
・・・うん?なんかヴォーカルが掲げて・・・
ぶっ、豚の頭だーーーーーー!!!(笑)
と思ったが最前で見ていた僕は「ああ、ぬいぐるみか・・・」と妙な安心。
なんかシワの入り方とかちょっとかわいい顔がそんな感じ。
あーあーFenrisulfさんいくら本物用意できなかったからってそりゃあきまへんで・・・
みたいな生ぬるい心境になったところで演奏スタート。
ヴォーカル、豚放り投げる。
どちゃっ。
ん?
ほっ、ほっ、ほんものやーーーーーー!!!!!ガチ豚の頭やったーーーーーーー!!!!(((( °Д°;)))ガクガクブルブル
もうね、首の切り口から肉やら内臓やらなにやらデロデロと・・・
Fenrisulfさんネタの提供に暇がねぇやりやがった!(笑)
零次元さんがついったーで「今日のFenrisulfはヤバい」と言ってたのはこれだったか!
しかし演奏が始まってからもFenrisulfはやっぱり凄かった。
ズドドドドガチャチャチャチャと凄まじい勢いで、なんかに取り憑かれたかのように叩き込まれるドラム。
焦燥感にかられたようなスリリングさと腹に響きまくる打突音の嵐、嵐、嵐。
速くて、重い。何よりテンションが高い。
マジでほとんどノンストップでブラストで突っ走る様は尋常ではない。
2バンドぶっ続けでこれだけのパフォーマンスをやりぬく剛腕ぶりには心底度肝抜かれた。
そしてみなさん御存じ発狂ヴォーカルは今日も今日とてブチキレまくり。
グエグエという邪悪で歪、醜悪なガナリから白目ひん剥いたキョエエエエエエエエという高音金切りまで絶好調のイカレっぷり。
そして、ドラム、ヴォーカルとくれば次はギター。
前回ベース側に陣取ったらギターあんまり聴こえなかったから、今回はギター前に陣取ったのだが・・・
やっぱりよくわかんねぇ(笑)
いや、音自体は聴き取れるんだけど、ちょっとシャリシャリノイジー過ぎてリフの判別に苦労する感じ。
ドラムがはっちゃけ過ぎててギターが埋もれてたのかも。
それでもやはり前回に比べると随分聴きとり易く、楽曲もわりかし追えたのでまぁよかった。
そして凄まじいブラストもさることながら、僕は何よりこのバンドの「ドッタンドドタン、ドドタッ、ドッドタン」ポンコツミドルが大変に、最高に好きであると色々なところで言っているが、[Sorowful Groan]って曲かな?ブラストまみれの楽曲の中に何度かそのテンポが織り交ぜられたとこは死ぬほど悶絶した。
あの瞬間こそが幸せ。
という感じで、このバンドもあまり動きはなく殺伐と演奏していたけど、それが良い意味で雰囲気の演出に繋がっていたし、プレイ自体で徹頭徹尾ブルータルで凄味のあるパフォーマンスをやり通してくれたように思う。

Fra Hedensk Tid

静岡産、Kawanaさんによる独り爆速Rawプリミティブ。
メンバーがギターヴォーカル一人ということで、マシンドラムを用いてのライブ。
ライブ始まる前にKawanaさんと話した時、既にべろんべろんだったのだが(笑)
やはり演奏が始まるとそこはさすがのKawanaさん
ひたすら爆速暴風ストイックに突っ走るファストかつブルータルなプリミティブ・ブラックメタル
ズドドドドドドと非人間的冷酷無比のマシンガンブラストの上で一心不乱、怨念と憤怒をぶつけるようにガリガリトレモロを掻き鳴らし、憎々しげに呻き叫ぶ。
Kawanaさんのテンションがバリ高く、ハードコアシーンで磨き上げてきた必死さと熱気渦巻くパフォーマンスは、ステージに一人だけなのでややもすれば目に寂しく映りそうなものだが、むしろKawanaさんの一挙一動に目が釘つけになってしまうあたりはさすがだ。
まぁ基本頭振っているのでマジマジと見ていたわけではないですが(笑)
以前お会いした時にCDを頂いていたおかげで、曲も割とわかったし、楽曲に没頭して楽しむことが出来ました。
そして最後にやった曲は新曲だとか。
Svar Fra Hedensk/Fra Hedensk Tidはフレンチっぽいと言われることが多い(僕もそう思う)ですが、Kawanaさん自身はフレンチからの影響はあまりないと言ってるんですよね。
でも最後の曲ばかりはKawanaさんをして「もろフレンチっぽくなったw」というくらいフレンチっぽい陰鬱感のある曲でかっこよかった。
そして熱い演奏をやりきった後ステージ上にしばらく横になるガキ大将Kawanaさん
組んだ手を枕に仰向けに寝っ転がる、軽く半笑いのKawanaさんに「かわいー」なんて声も上がってました(笑)

ブレイク

さぁ次はラストか早いなぁなんて話をしていたら、零次元オーナーからアナウンスが。
Negura Bungetのキャンセルで時間あまってるから、最後のEthereal Sinは30分後に始めるとのこと。
そこで「よっしゃー!酒が飲めるー!ビアビア」と叫んでたのは大和TROLLさんです。
まぁこの日はどのバンドも演奏時間短い感じだったし、しょうがないっすね。
ところがどっこい、ケガの光明というかなんというか、この時間がまた最高でして。
酒飲んで色んな人と話すことが出来てかなり楽しかった。
どうしてもライブ優先してると人と話す時間減っちゃうから、もういっそ毎度こういう時間作った方が良いんじゃないかと思ったり。
零次元さんの粋な計らいに感謝です。

Ethereal Sin

トリを務めるは日本を代表する東京メロディックブラックメタル
前回は熊みたいな大男がウッドベース弾いてるのがめちゃくちゃインパクトあったんですが、今回は彼はおらず。
チョイ残念。
しかしそんなこと全然お構いなく、最高にゴキゲンなメロディック&シンフォニック大吟醸悶絶ブラックメタル大和TROLLさんの思考回路はショート寸前。
というか完全にショートして、気味悪いぐらい満面の笑みで頭を振り拳を突き上げ完全に一線越えてしまってました(笑)。
いやもう、ここまでのバンドがみんなカルトだったりストイックだったり、苦しげな表情したり人間なんて大嫌いだって雰囲気プンプン出してるようなバンドが続いてからの頭のネジぶっ飛んでるってくらいクサイキラキラメロブラだったもんで、そうなってしまうのもやむ方なしというもの。
おそらく本日一のテンションで馬鹿みたいに楽しみました。
このバンドはギターの片割れとキーボーディストが実は女性なのですが、これがまたお二人とも美人さんなんですよ!
美人さんなんですよ!
僕はその二人の前にバッチリ陣取っていたので、いや〜もう眼福眼福。
ギターの方がこっち向いて笑顔をくれるのにときめきメモリアルだったのは末代まで内緒だ。
恥ずかしいくらいクッサクサのメロディとノリの良いアップテンポ〜ブラストという楽曲の煽情力もハンパなければ、煽りの上手いパフォーマンスもさすがのモンで、観客のテンションもここがマックスだったんじゃないでしょうか。
アンコール後の2曲も含めて、終わってみれば50分にも及ぶ長丁場となっていました。
さすがにメンバーもお疲れのようでしたが、バンドもオーディエンスも楽しそうだったし、いいライブだったんじゃないでしょうか。
前回といい今回といい、もう僕は完全にEthereal Sinのファンになってしまいましたね。
このバンドはライブ楽し過ぎる!!
ライブ終了後、ギター嬢とキーボ嬢とちゃっかり写真撮っちゃいました!!
うはははっはh



いや〜いま振り返っても、やっぱりいいイベントでした。
ライブも楽しかったし、今回は前回にも増して色んな人と話せてとても有意義な時間でした。
特に零次元さんとちゃんと話が出来たり、異教城主KohさんHakujaさんといった雲の上の偉人さんたちとお話が出来たのは望外の極みでございました!
もちろん以前からの友人と再会できたり、新しい友人が出来たりといった意味でも有意義でしたね。
さらに今回は色々な人から「ブログ見てますよ」とのお声も頂き、なんともありがたいことです。
ぶっちゃけこのブログは楽しい反面、結構普段の生活の負担にもなっているのですが(笑)
続けてきてよかったなぁとも感じることが出来たのは思わぬ幸運でした。


大阪はどうだったんでしょうか。
メンツ的にはかなり激アツだったし、東京に負けず劣らず盛り上がったんだろうなぁ。
そして大阪では何の頭が掲げられたのか・・・
・・・・大阪も見たかった!!


しかしVol.1は地震により延期→Cataplexy事故によりキャンセル、Vol.2はNegura Bungetドタキャンと、神の妨害工作を受けているとしか思えない黒犠牲まじブラックメタル(笑)
いや、笑い事じゃない。
いま日本のブラックメタルシーンを盛り上げまくっている零次元さんのストレスの種がこれ以上増えないことを祈っております。
このイベントが定期的に続くとホントいいですよね。
色んな新人バンドに活躍の場が増えるのも良いと思いますし。
ファン同士、ファンとバンドとの交流の場にもなって行ったら素敵だなぁ、と思います。


とりあえず、次はCataplexyレコ発かCelestiaですか。
こっちは正直もし直前で来日キャンセルになったらNegura Bungetほど心穏やかに受け入れられないと思うのでww
Negura Bungetも出来るなら再来日考えてほしいなぁ。


と勢いに任せてだーっと書いてきましたが、Ethereal Sinの部分とかライブレポってより俺の興奮記録みたいになっとるな(笑)。
まぁいいや。
この手のイベントは結局楽しんだもん勝ちで、そして誰よりも楽しんだ自信のある俺は、あの日の勝者ってことでいいんじゃないでしょうか!?w
ともかく、出演バンドの皆さん、スタッフさん、あの場に足を運んだ皆さん、そしてそれいけ我らが零次元さん、お疲れさまでした、もとい楽しい一夜をありがとうございました。
次に繋がりますように!!