Mystic Forest:[Welcome Back in the Forest]


フランス産、極悪メロディックブラックメタル、2001年2nd
13曲42分強。


【キャッチコピー】
狂気と哀愁に彩られたノイズまみれの阿鼻叫喚耽美主義ブラックメタル
【一言】
グシャグシャズタタタタタと残虐ブラストをかますRawなマシンドラムの上で繰り広げられる頽廃的で耽美な地獄絵巻。凄まじくガビガビと歪んだノイズギターによる哀愁爆発のクサクサトレモロ・およびリフ、流麗なクリーントーンによる狂おしく物悲しい夕焼けリードギターが胸を掻き毟る。
【二言】
1stに比べ暴れハッチャクなキチガイ度が減少。クラシカルな早弾きピアノも減ったが、反面、笛やアコーディオン、Femaleヴォーカルなどが大胆に導入され、変態的アヴァンギャルディや分かりやすい叙情性・ゴシカルな耽美性には磨きがかかっている。
【三言】
ディストーションのかかった邪悪なヴォーカルもまっこと強烈。キョーキョー金切り、グウェグウェ唸りガナリ、ブチキレ絶叫となりふり構わず凄惨に怨念を撒き散らしており、逝っちゃっている。
【蛇足】
Arkha SvaManierismeの源流たるバンドの2ndアルバム。
1st同様の破滅的なノイズ音質と哀しくも美しいフレンチ系耽美メロによる激烈叙情ブラックメタルが堪能できる。
様々なフックを携え落ち着きを増したことで良くも悪くも洗練された様な印象を受けるが、本質は何も変わっていない。
メタリックな刻みやミッドテンポパートの増加により、1stよりもイカれた狂性が薄れたものの、依然凄まじい炸裂感を発揮する突進パートでは、暴れるドラムとメランコリックなギターが互いを潰し合うようにノイズをぶつけ合っており圧巻。
この圧倒的な緊張感・鬼気迫る気迫と哀愁ダダ漏れのお耽美メロの共存は鳥肌モン。
UGなミサンスロピーと耽美な世界観のバランスがとにかく絶妙。
マニア心をくすぐるボロボロの音質といい、もう素晴らしすぎる。ボコボコしたドラムの音がまたいいんだわ。
1stが気に入ったなら安心して聴けるはず。
極悪音質で奏でられる美しいブラックメタル、とくにArkha SvaManierismeあたりのロマンティックな耽美性を備えたブラックメタルが好きならきっと楽しめるだろう一枚。
なお、1stのほうが強烈なので、未聴の方は1stからどうぞ。
【ゲキアツ】
#2[O Belle Maudite]:クサクサ泣き爆走。
#7[Genèse De Glace]:紅く燃えあがる激情メロディ。
【傾向と対策】
Arkha SvaAvsolutizedManierismeMutiilation
【オフィシャルサイト】
http://www.mysticforest.fr/
MySpace
http://www.myspace.com/mysticforestband