大和TROLL的大好きランキング2009
2010年ももうすでに13日が経過して旬が過ぎた感モリモリですが、昨年のベスト的なことをやろうと思います。
よそのブロガーさんのベスト的な記事見るのはとても好きなのですが、僕自身でこういった記事を書くのは初めてです。
どきどき。
ではさっそく。
No.1
Amesoeurs:[Amesoeurs]
大本命。予想通り過ぎてすみません。
間違いなく去年一番回数聴いた。
稀代の天才Neige御大渾身のハートブレーキン発癒し行き超特急に終始メロメロ。
今後末永くお付き合いするであろう一枚。
No.2
Peste Noire:[Ballade Cuntre lo Anemi Francor]
Amesoeursと並び昨年の2強。
Neige御大が天才ならFamine兄貴は奇才にして鬼才。
病的で歪で奇妙、毒々しく禍々しいレトロスペクティブなメランコリーは絶品。
Alcest・Amesoeursが多くのフォロワーを生んだのに対し、このバンドもかなり新しいことをやってのけたものの、いかんせん個性が強すぎてフォロワーは生まれなさそう。
病みつきになる魔性の傑作。
No.3
Fenrisulf:[Demo]
はい。もうめちゃくちゃ好きなんです。
もはや僕一人だけのためにやってくれているとしか思えないくらいドツボ。
ふとした時に口ずさむメロディランキング上位継続中。
文化、宗教、学問、技術産業と、昔から日本は海外での発明品をより洗練して独自の製品を作ることで発展してきましたが、
このバンドはフレンチカルトブラックのエッセンスをファン的思考に基づいて巧みに血肉に変えて自己のアイデンティティを確立しているような、まさに日本という国のスタンスを如実に表していると言えそうな期待の超新星。
今年こそはライブを!!
No.4
Fen:[The Malediction Fields]
ポストロック的儚げエモーションと森林系アコースティックブラックの究極的融合。
ノスタルジックなメランコリーが涙を誘うことこの上ない。
冷たく凍てついた無常感を抱かせると同時に、すべてをやさしく包み込む慈愛と癒しを感じさせる包容力も持ち合わせ、哀愁・憂鬱・激情渦巻く崇高・高尚な抒情ドラマはブラックメタルの範疇には収まりきらない壮大さ。
圧倒的な完成度の高さに驚かされるばかりだ。
No.5
Various Artists:[The World comes to an end in the end of a journey]
ポストロック/シューゲイザーブラックの有力レーベルPest ProductionsとNeige教信者たちが手と手を取り合った意欲作。
半年以上の延期もなんのその、待ってて良かった公文式。
各々が「Alcest・Amesoeursのここが魅力的だ!」と思う要素をさらに誇張したかのような作風ばかりであり、そうそうこれこれと頷くことしきり。
どのバンドも今後の活動が楽しみでなりません。
こんなところでしょうか。
ブラックメタルフリークとしての底の浅さがうかがえる、にわか乙って感じのランキングですね。
ていうか、2009年の新譜購入数がわずか44枚(再発モノ含む)なのに、ベストとか笑わせんなって話ですかすみません(いやほんとに)。
Ensiferumをはじめとしたヴァイキング系、Nargarothをはじめとしたブラック系など気になる新作をかなりスルーしているので、その辺聴いたらまた印象が変わっていたかも。
たられば。
新作部門が貧弱なので、つづいて昨年購入した旧作の大好きランキング。
No.1
Vlad Tepes:[Pantheon]
ワタクシ大和TROLLが数あるブラックメタルバンドの中で最も崇拝しているフレンチブラックメタル神、Vlad Tepesの名作詰め合わせ30枚限定ブート。の666枚限定ブート。
[War Funeral March]、[March to the Black Holocaust]、[Black Legions Metal]とVlad Tepesの代表作を網羅したファン垂涎の決定盤。
ドタドタモタリまくりのRawなドラム、ダサカッコ良いオールドスクールかつメタル的にキャッチーなリフ、凄まじくメランコリックなトレモロ、凶悪な濁声と、徹底してカルトなUG魂を貫きながらも類まれな叙情性を誇る真性の迫力に魅了される。
屈強なマニアには怒られてしまいそうなくらい美味しすぎるブート音源。
僕の聖典。
No.2
Cold World:[Melancolie^2]
ドイツ産極寒アンビエント/ディプレッシブブラック、全世界驚愕の1st。
冷たく悲しく吹き荒れるメランコリック猛吹雪に1メートル先すら涙で見えない涙腺決壊アルバム。
この感傷的なトレモロと凍てついたKeyの破壊力、もとい凍結力はブラックメタル20余年の歴史の中でも群を抜いてる。んじゃないかな。たぶん。
2008年に聴いていたら2008年ベストに選んでいただろう一枚。
おお寒。
No.3
Hakuja:[Legacy]
日本が誇るメロディックブラックメタルの寵児、Hakujaさんの1st。
この息つく暇もなく繰り出される狂おしいメランコリーはどうだ。
感極まる哀切トレモロの数々に胸が一杯になる。
ブラックメタル萌え、トレモロ萌えを痛烈に認識させてくれる大傑作。
No.4
Hurusoma:[Sombre Iconoclasm]
国産カルトプリミティブのブラックメタル史に残る素晴らしき傑作。
初期ノルウェイジャンプリミティブと日本的おどろおどろしさの和洋折衷ケミストリーはブラックメタルの初期衝動たる攻撃的なオカルティズムをこの上なく体現。
鬼気迫る迫真のヴォーカルと鋭い切れ味のカミソリリフによる猪突猛進はもはや誰にも止められない。
No.5
Coaltar Of The Deepers:[THE BREASTROKE -THE BEST OF COALTAR OF THE DEEPERS-]
絶望はじめ21世紀なおもマルチな才能を発揮するNARASAKI氏率いるシューゲイザーメタル、初期ベストにして2ndにしてバンドの代表作。
衝動的なリズムの上で心地よくノイジーな轟音ギターが素直な感情を爆発させる爽快感と少年のように無垢なヴォーカルによる淡く繊細なハーモニーの織りなす若々しく瑞々しい、それでいて切れ味抜群の楽曲群に圧倒される。
もう10年以上前の作品なのに全く古臭さを感じさせないエネルギーに満ち溢れた一枚。
こんなとこですか。
にわか臭が(ry
てか国産多いな。
別に意識して国産バンド選んでるわけじゃないんですけどね。
やっぱ予想していた通りベスト記事って書くの難しいですね。
そもそも物事に点数をつけたり順序付けたりすることが苦手な僕にはなんとも書きづらいテーマです。
みんな違って、みんな良い。
とにかく、今この時点で僕が選ぶとしたらこんな感じかな、という。
しかしこれで僕もレビューブロガーとしてのメンツがうんたらかんたら。
振り返ると昨年はブラックメタル内外問わず魅力的な音源に出会いまくった一年でしたね。
CD購入数こそ減りましたが、その分質は高かった。一年楽しかった。
今年も充実したミュージックライフになることを祈りつつ、今回はこの辺で。