Blasphemous Legion / Thy Nadir:[Japanese Black Metal]


まずはHail Obliteration Records!!!
というわけで、ご存知の方もいるかもしれませんが、
我らがBlasphemous Legionが初の、そしてDeathscythe時代から見てもレーベルリリースは初となる記念すべき音源がリリースされました!!!
しかもあろうことか天下のObliteration Recordsブラックメタル部門Armageddon Recordsからのリリース!!
苦節足掛け5年、活動する上で様々な困難に見舞われながら己が信念を磨き貫き続け、
こうして願ってもない形で努力を結実させるにいたったEdif Anob Alcardには惜しみない称賛を贈りたいと思います。
本当におめでとう!!


「沈黙は金なり。」
という格言があります。
音楽性と同様にそのイメージも重視されるブラックメタルという音楽においてこれほどの金言もありませんが、
軽薄・軽率・軽口の3軽を持ち味とする僕としては、これはもう黙っていられない事態なわけでありまして(笑)
実質音源自体は一年ほど前にいただいていて、すでに腐るほど聴いてきたわけですが、
早速出来上がったCDもいただいたわけだし、サラリと宣伝もとい感想を書いてしまおうかと思います(笑)


そもそも今回の音源はBlasphemous Legionの単独音源ではありません。
Thy Nadirによる正体不明の独り国産ペイガン/フォレストブラックメタルThy Nadirとのスプリットです。


ということで、順序は逆転しますが、まずはThya Nadirサイド(#4〜#5)。
#4[Enter Into Deep Forest]は、タイトルのとおり腐葉土を踏みしめ深い森に入っていくかのようなミステリアスな曲。アトモスフェリックなKeyが神秘的な雰囲気を演出する中、フォレストフルな湿り気を帯びた北欧っぽいメロウなリフがこれでもかと延々リフレインされる。ゴシカルなピアノなども挿入され、叙情味たっぷりに疾走する。イーヴィルな細め喚きヴォーカルもとてもかっこいい。
#5[Trees Address To Thee]は一転して目を見張るほどメロディアスな和柄ソロでファストに攻めるペイガンプリミティブな楽曲。和製Windirとでも言えそうな高音泣きクサメロがたまらない。跳ねる中間パートなどヴォーカルの雰囲気作りも素晴らしい。


さて、そしてDeathscytheを母体とする国産Raw/カルト・プリミティブ/ファストブラックメタルBlasphemous Legionサイド(#1〜#3)。
何といっても今作の注目は#3[Black Funeral For Fools Who Stands On Past Glory]
Deathscytheで培ったブラックメタルのインスピレーションをすべてブチ込み、スカウターが振り切れんばかりにスイサイダルな発狂ヴォーカルを乗せ、過去最高のハイテンションとブルータリティでWarに暴れる、これまでの活動のハイライトでありかつ最高傑作となっています
バンド名が冠された#2[Blasphemous Legion March]も同様に、非常に「Edif Anob Alcardらしい」素晴らしい楽曲。ちょっとしたリハ中のセッションから生まれたこの曲も、今となってはバンドの代名詞たる楽曲ですね。ダーティでありながらキャッチーなリフ捌きと、緩急をつけながらもノリノリなリズム感のセンスの良さは折り紙つき。
#1[Revival Of Ancient Spirits]は、北欧からの影響色濃い、切れ味鋭いカミソリリフのかっこよさといったらないです。


というわけで、かつて自分が参加していたバンドの後身バンド、友人によるバンドということを抜きにして、ブラックメタルの一ファンとして客観的に見てもこれは素晴らしいスプリットアルバムだと思います。
ネット上での身内ベタ褒めは自演と並んで典型的な阿呆の所業だとは思いますが、
やっぱり僕はBlasphemous Legionが大好きなわけでして、
ぜひ多くの方に聴いていただきたいのであります。
とくに#2#3はホントかっこいいので、聴いてもらいたいですね。
それに加え、Thy Nadirも高品質な和のブラックとなっています。
もし興味をもってくれた方がいましたら、一つ手に取っていただけたら嬉しく思います。
ご購入ははるまげ堂さんを始めとした各種レコード店・ディストロにて。
みなさま、よろしくお願いします。


・Blasphemous Legion Myspace
・Thy Nadir Myspace