Vukari:[Matriarch]


USはイリノイポスト・ブラックメタル、2013年1st。6曲29分弱。
デジタルアルバムでリリースされたのち、2014年に自主制作の紙パックCDでもリリースされた。
自分はCDをゲット。ジャケットデザインのTシャツも購入した。
ちなみにMusic Ruins Livesより50枚限定デモをリリースしていたシャレオツ・エクスペリメンタル・ブラックVitのメンバーやPanopticonA. Lunnが参加しているSeidrのメンバーなどが絡んでいる。
Vitってまだ活動してたのか・・・


星空瞬くような幻想美を纏ってモダンなエモーションを滾らせる激情ポスト・ハードコアブラックメタル!!
Vestigesに通ずるネオクラスト/ポスト・ハードコアブラックメタルのハイブリッド・サウンドに、Wolves in the Throne Room一派を思わせる神秘的な神々しさを放つトレモロが乗っかる、いかにもなUS新世代系。
うむ!これは素晴らしい!
本作は「ドイツの貴族に自由を約束されて買われたが、その後一生奴隷として使われ続けたスラブの少女」をテーマとしたコンセプトアルバムとのことだが、昨今のカスカディア系にも通ずる美しく壮大な情景描写の側面が色濃い。
しかしWITTRを思わせるフレーズ、といっても甘く柔らかな響きとキリッと高空を切り裂くシャープさを両立して掻き鳴らされる高音ギターのサウンドメイクからは、原初荘厳な森林的イメージ、厳粛な自然崇拝よりも、星降る満天の夜空に抱かれるような幻想的なロマンティズムが感じられ、このあたりはややもすればロシアのTrnaに通ずるというか、結構個性的で胸に響く。
さらにポストロック的な音使い、ダイナミックな展開や要所でメロくなるベース等もOh、グッジョブ!であり、それらとあいまった美しくキラキラエモエモなメロディの応酬はたまらないものがある!


というわけで、ポスト系の美しい琴線刺激メロディとポスト・ハードコアのダイナミズム、ブラックメタルのアグレッションを兼ね備えたポスト・ブラックのナイス逸品。
これはUS新世代系が好きならハマること間違い無しでしょう!!
前述の様にWITTRに近しいカスカディア系や、VestigesOld SoulWildernesskingといったポスト・ハードコアを咀嚼した新世代系ブラックが好みであれば絶対に聴いてほしいところだ。


【お気に入り】
#3[Robes Of Crimson Gold]:これはカスカディア・ファンは悶絶必至で賞!
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【Bandcamp】
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【Bigcartle】
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ちなみに昨年デジタル公開されたEPが今年1859 RecordsよりLPでリリースされ、これも視聴する限り大変スンバラシイ音源なのたが、LPが$12に対して送料が$30とういうブラックジャックもビックリの高額案件となっているため、現在バンドへコンタクトしているというさる友人に便乗させてもらいなんとか安く購入しようと画策しているところだ。
たのんまっせさる友人!(笑)