Celestia:[Archaenae Perfectii - L'arche Arcane des Parfaits]


重鎮Noktu社長によるおフランスカリスマブラックメタル、2010年3rd
8曲33分強。これまで一貫してスリップケースでのリリースだったのに、ここにきて何故かのデジパック


【キャッチコピー】
毎度おなじみズバ抜けてフランス臭いNoktu。憂いと切なさにシトドと濡れたジメジメ陰鬱お耽美メランコリック&ロマンティックブラックメタル
【一言】
ジャージャーと程よく歪んだギターによるヒンヤリと寒々しく極めてメランコリックなトレモロ/ジャリジャリリフ、キリキリと神経質な高音トレモロ、美しくも儚げで寂寥感溢れるアコギのアルペジオ、メロウなラインを紡ぎだすベース、時折絡む冷え切った神秘的シンセ。悲哀メロディックの極致と言って過言ではないナルシスティックな耽美性。
【二言】
適度にブラスト疾走絡めながら軽快なミドルテンポメイン。アコギメインの穏やかに沈み込む静寂パートも多用。ヒステリックなノイジーさを残しつつ非常にクリアな音質が素晴らしい。
【三言】
やはりなんといっても、この喉元にネチっこく纏わりつくような強烈なガナリ声不快指数200%のじん麻疹系ガナリデスヴォイス。凡人なら血反吐吐くレベルのガラガラ声。邪悪過ぎ。もう最高カッコいい。
【蛇足】
というわけで、今作も安心の社長クオリティ。
鬱ブラックの最重要バンド、XasthurMaleficがゲスト参加していた前作に比べると、全体を霞のように覆っていた幻想的な神秘のベールが晴れ渡り、よりストレートになった印象。陰湿さよりも、叙情的なアコギや爽やかセンチメンタルなトレモロが量・質ともにパワーアップしているように感じられる。1stか、もしくはMortiferaの作風に近づいたと言えそう。
実にNoktu社長らしいナルシスティックな耽美性に満ち溢れており、過去作と比べてもそのロマンティックさは頭一つ抜けているんじゃなかろうか。
一方でCelestiaの典型たるジャッジャジャッジャという荒削りの刻みリフは減ったかな。
フレンチブラックらしいフレンチブラックというか、フランス臭さでは他の追随を許さない。臭い。
Noktu社長独特のクセの強いクサみが好きならもんどりうって楽しめるであろう、フランス的憂鬱と耽美の美学の結晶的一枚。
フランスフェチとしては推さずにはいられない名盤指定。


ちなみに、ブックレットで社長の御姿を拝見できるが、V系美輪明宏も真っ青のあまりの自分への酔いしれっぷりに、僕も思わずうっとり・・・じゃない、さすがにファンといえども笑ってしまった(笑)キモイ!w
【ゲキアツ】
#2[Demhiurghic Deity (Devilution)]:ノリノリセンチメンタル。
#5[Dominus Crux Spiritus]:This is CELESTIA!!
【傾向と対策】
過去作、Mortifera、初期Alcest、その他いかにもフランス臭いバンド
【オフィシャルサイト】
http://membres.multimania.fr/celestia/
MySpace
http://www.myspace.com/celestiaofficial