The Cure:[Staring at the Sea]

 
英国が誇る大御所ロックバンド、The Cureの1986年、企画盤。17曲60分半。
LPでリリースされている[Standing on a Beach]のCDヴァージョン。
1978〜1985年のシングルが収録されている。


【キャッチコピー】
そこはかとない躁鬱感が癖になるポストパンク/ニューウェイブ初期傑作集。
【一言】
シンプルな作りのポストパンク/ニューウェイブ。暗く陰鬱な楽曲から明るくポップな楽曲まで多様な楽曲が混在。
【二言】
歪みつつもアコースティックな感性を大事にしたシンプルなプロダクションで奏でられる、繊細で幻想的なメロディが印象的。ギターリフ、ベースライン、ヴォーカルラインの有機的な相互関係。
【三言】
カルトヒーローRobert Smithの中性的でセクシーな歌声にメロメロ。気だるげで頼りなさ気なのに、神経質とでも言うべき芯の強さが心に突き刺さる不思議な声音。さすがのカリスマ性。
【蛇足】
1978年結成で現在も精力的に活動を続け、今なお支持される、ポストパンク/ニューウェイブを語る上で避けては通れない偉大なバンド。
の、僕が生まれた年(!!)にリリースされたシングルベスト集
世界を股に掛ける天才Neige御大が影響を受けたとどこかで見た(たしか、本人はシューゲイザーからの影響を否定している)ので、ルーツを探る意味で買ってみたが、なるほどこれは素晴らしい。
かなりシンプルなロックサウンドでどうしても古臭い感は否めないが、それを補って余りある楽曲の良さ。
胸に響くプロダクション、心を潤す甘酸っぱくポップで繊細なメロディ、幻想的でサイケな色味を含んだ翳ったメロディ、ダンサブルなビート、気だるく鋭いヴォーカル。
ロックにめっぽう疎いブラックメタルオタクの耳にはとても新鮮に感じられるのだ(笑)
全体としてAmesoeursで都会的ロックとか表現されていた湿ったメロディセンス、一部でAlcestでの儚げトレモロ・アコギに通ずるものが感じられる。
僕個人としては、ヒネくれてイジけたような暗い曲より明るい曲が好み。これがまた癒されるんだわ。
当初の目的はどうあれ、Neigeうんぬん抜きにしてかなり気に入った、というか、ばっちりThe Cureファンになってしまった次第。
Amesoeurs好き、Alcest好きの方はぜひお試しあれ。
【ゲキアツ】
#3[Boys Don't Cry]:一回聴いたら忘れられないこのメロディ!!癒される。
#11[Let's Go to Bed]:おそらく代表曲。サイケ。
#15[In Between Days]:Alcest好きに捧ぐ。癒される。
【傾向と対策】
AmesoeursAlcest、およびポストNeige世代のシューゲブラック勢が好きならイケルかも?
【オフィシャルサイト】
http://www.thecure.com/
MySpace
http://www.myspace.com/thecure