Aorlhac:[À La Croisée Des Vents]/[Opus 1]


フランス産、2007年結成の若手メロディックブラックメタル
2008年300枚限定1st(画像左)、および2009年500枚限定おそらく2nd(右)?
実はなんも調べず買ってしまったため、いざ聴くまで気づかなかったのだが、右のアルバムは1stに2曲追加(内1曲はUlverのカバー)したのみである。
ので、2ndという表現でよイカはちと微妙。
1stは6曲24分半、2ndは8曲41分弱。


【キャッチコピー】
アコギ入り激クサメランコリックハイテンション疾走ゴキゲンヒロイックブラックメタル
【一言】
フランス臭い上品なメランコリー、北欧っぽい寒々しいメロウさ・荘厳さ、本格ヴァイキング顔負けの勇壮さなどが混在したハイブリッド型。とにかくクサイ。メランコリック極まりない。要所要所で用いられるアコギも絶品の叙情性。
【二言】
スロウ、ミドルテンポなども交え、絶妙に緩急を駆使しながら、気持ち良いくらいツタツタ疾走〜バタバタブラスト爆走をキメテくれる。スピード感◎++。
【三言】
ギャァギャァ悲愴感たっぷりに喚き散らすガナリヴォーカルの表現力の高さに痺れる。ブチキレ絶叫から雄叫びまで激かっこよし(トンビ絶叫あり)。またヘイヘイ掛け声、ヲ〜ヲ〜コーラスまで完備。クサトレモロとのユニゾンに悶絶。
【蛇足】
めちゃくちゃハイクオリティですよこれ。
フランスらしい陰鬱さは全く感じられず、荘厳なメロウさと勇壮さが際立っている。フィニッシュメロウプリミティブ/トゥルーノルウェイジャンとヒロイックヴァイキングをフランスの上品さでまとめました、といった感じか。パートによってモロブラックだったりモロヴァイキングだったりするが、それらの説得力やバランス感覚が抜群であり、アルバム一枚通して緊張感がハンパない。とにかく泣き泣きのメロメロ爆走がたまらん。それ系が好きな人は悶絶必至。かなり分かりやすく即効性ピカイチ。正統派HM的リフが顔を出したりなど懐の深さもうかがえ、どの曲もコンパクトにまとまっており完成度も高い。
なお、前述の通り2nd1st+αという内容なので、買うなら2ndのみで十分。僕のようにハートをズギュウンされてしまった方のみ、コレクション的な意味で両方買うとよいだろう(笑)
ラスト#8Ulverの名曲3rd:#1のナイスカバー。なるほど、彼らの原点はこのアルバムかもね。
爆裂オススメの一枚、もとい二枚。
【ゲキアツ】
#2[La Guillotine Est Fort Expéditive]:こいつぁくせぇぜ。
#3[La Mort Prédite]:泣きクサヒロイックブラックメタルに胸が熱くなる。
【傾向と対策】
SargeistUlver3rd)、Goatmoon2nd)、Nazgul(ESP)あたり。
MySpace
http://www.myspace.com/aorlhac
Those Opposed Recordsから新作がリリースされており、そっちもかなりの出来栄えっぽい。
早く買わねば!