Subconscious Evil：[Subconscious Evil]
正体不明の国産、冒涜と暴虐と背徳と混沌の真性ブラックメタル、2009年EP。2曲27分強。
新進気鋭のZero Dimensional Recordsの第Zero弾リリース。
300枚限定。内なのか外なのかわからないが、12枚（だったかな？）限定のFull Evil Versionなるものも存在するようですが、僕が買ったのは通常盤。
なんでも音質が異なるらしいですが、タイトルからしてきっとグシャグシャで聴くに堪えないような音質なんでしょう(笑)
さて、内容ですが、Norma Evangarde Diaboli系に通ずるカルトプリミティブ／トゥルーブラックメタルとなっている。
緩急つけながらもブラストを中心にファストにブルータルに展開していく打ち込みドラムの上で、轟々と精神を擦り減らすような圧迫感と狂気の滲んだノイジーさを持った閉塞的極悪音質のプリミティブギターが極めて冒涜的で背徳的、不吉で不穏、しかしながら時折頽廃的なフランス的メランコリーをも感じさせるトレモロ／リフを重々しく厳かに掻き鳴らし、地獄の底から響いてくるようなエフェクトが掛けられた、凄まじい悪意と怨念が込められたドス系中音域ガナリヴォーカルがギエエエエエエグウェーーーーーーと凄絶にガナリ呻き唸り絶叫する。
ぶっちゃけた話Absolute Of Malignityそっくりなサウンド。あちらをさらにカオティックかつオブスキュアにしたような感じ。
再生ボタンを押した瞬間から神経を逆なでするような圧殺的不快感を感じさせる爆裂ノイズが襲いかかってくる拷問的音質と、聴く者を不安と疑心暗鬼に陥れるような不穏さを撒き散らす邪悪極まりない真黒暴虐リフの暴風雨、非人道的ブラストの相乗効果が与える精神的ストレスはかなりのもので、真性の狂気と底知れぬ怨念に眩暈がする。オールドスクールなイケイケリフも飛び出すが、基本的にはひたすら厭世的でありながら後ろ向きにメロディアスな混沌としたリフ捌きが光っており、これがまためちゃくちゃかっこいい。
Mutiilationや某Ashなんちゃらを彷彿とさせるぶっ壊れヒステリックなアルペジオ、得体のしれない不気味なSEなども盛り込み、Deathspell OmegaやFuneral Mistといった宗教色濃厚な地下室的雰囲気の徹底ぶりは実にお見事。
またワレまくり籠りまくりの中音域ガナリヴォーカルも素晴らしく、鬼気迫る凄味に満ており邪悪極まりない。まさに死霊の咆哮とも呼ぶべき不吉感とねじくれた灼熱の憤怒がビシビシ感じられ、楽曲のカオティックさに勝るとも劣らない強烈さ。これはシビれます。
というわけで、またしても世界照準レベルの国産ブラックメタルの好盤。
音質含めカルト精神を徹底したUGな雰囲気作りの巧さは抜群であり、なおかつやはり印象的なリフ・凶悪なヴォーカルといった質の高さや楽曲作りのセンスの良さが伺え、ブラックメタルというも音楽を良く研究しているなぁと思います。
どなたか存じませんが、これやってる人は人を不快にする天賦の才能を持っていると言えるでしょう(笑)
個人的に、このノイズとリフの嵐に身も心も埋もれて摺り千切れるような感覚が最高に気持ち良く陶酔できた次第。
大いなるサタンの視線を独り占め。社会のウジ虫轄目の非モテ系ミサンスロピー。
前述したように、3rd以降のDeathspell Omega、Funeral Mist、Absolute Of Malignity、その他NED系悪魔軍団などが好きな方はきっと楽しめるだろうと思います。
osusume!!!
