Satanic Warmaster:「Revelation」


みんな大好きフィンランドのメロウ・プリミティブ・ブラックメタルSatanic Warmaster、2007年MCD。1000枚限定のデジパックもあるみたいだけど、俺が持ってんのはジュエルケース。
ドラムはなんとClandestine BlazeDeatspell OmegaでおなじみのMikko社長Satanic Tyrant Werwolf aka Nazgul氏とミュージシャン二人だけなのにオールスター感が漂っている(笑)


寒々しくメロウなトレモロとザクザクしたリフで緩急をつけつつ疾走する相変わらずの作風。
基本2ビート疾走なんだけど、硬めのドラムがかなり前に出ているので、ツタツタというよりドカドカといった感じ。ブラストは遅め(早めの2ビート?)なのにドドドドとえらくアグレッシブに感じられるあたりはさすが社長といったところか。
ヴォーカルも、いつもの如く粒の粗いワレワレボイスで邪悪にガナり散らしており実に素敵。
ジャギジャギのハーシュギターとシャリシャリやかましいシンバルに健全なドラムが気持ちいい。
今作は荒い音質でありながらかなりシャッキリした音作りで、ベースの細かな動きまで聴き取れ、なによりドラムがパワフルで非常に聴き応えのある音となっている


Keyによるダークなインスト#1に続いて#2は適度にメロウかつオールドスクールなプチ爆走曲。わりと薄味?Mikko社長大活躍。
#33rd路線のテンションの高いメロディを伴って疾走するザ・Satanic Warmasterな曲。途中しっとりパートをはさみつつ再び走り出すところは鳥肌もん。荒涼としたリフの裏でメロディアスなベースが耳を惹く。8分超と長い曲でありながら馬鹿みたいにかっこいい曲。
#4はちょっと変わった曲。Evilヴォーカルとチリチリのギター以外ブラックらしさはあまり感じられず、オールドスクールを通り越して往年のスラッシュメタルのような曲。気持ち悪いソロあり。


全4曲22分弱(うち1曲インスト)。
一つ気になるのが、以前まで用いられていた荘厳な音色のKeyが今回全く用いられていないこと。うっすら被さってくるあの感覚が好きだっただけにちょっと残念。
しかし曲自体は最高だし、Mikko社長のおかげで激しさを増したサウンドは単純にかっこよく、Satanic Warmasterファンなら買っといてまず損はない出来栄え。
やはりコストパフォーマンス的な面で(俺は\1200で買った)低いと取るかどうかが問題だが、財布に余裕があるなら無くなって後悔する前に買っといた方が無難。
次回作への期待がいやがおうにも高まる好盤。


・Satanic Warmaster Official
・Satanic Warmaster @ MySpace