CELESTIA : 「Apparitia - Sumptuous Spectre」


フランスのカルト・ブラック・エリート。2002年リリースのアルバムがリミックス&リマスターされ、さらにデザインも一新してデジパックで再発されたもの。限定1000枚。右画像は再発前のジャケ。ジャケットから見開きまで高級感があって、なんかオシャレだな〜と思ってしまったのは俺だけ?
なにやら有名(あくまでマニアの間で)なバンドのメンバーによるプロジェクトらしく、かの MUTIILATION 御大のライブではこの CELESTIA のメンバーがサポートとして演奏していたりするようだ。


そんな経緯もあって、チリチリスカスカの極悪プリミティブ・ブラックか、はたまた MUTIILATION のようなぶっ壊れた闇病みブラックか、なんにしろ濃いスタイルを期待してたんだけど、蓋を開けてみれば荒涼感溢れるノルウェジアン・トゥルー・スタイルでびっくり。


寒々しいブリザードリフにわかりやすくサタニックな喚きボーカルが乗っかる、言わば「This is Black Metal!!」な音像。テンション高くファストにメロディアスに攻めたて、メロウなパートは TAAKE などをも彷彿とさせ実にかっこいいっす!!ヽ(*´∀`)ノ〜♪


音質はかなり良好。ベース音までハッキリ聞き取れるカルトバンドとは思えない親切設計wギターが寒さをかなり際立たせててナイス。ベースが何気に要所要所でメロディアスなのもポイント高し。


①ブリザードリフで畳み掛けるように突進する曲。3:10あたりからのメランコリック展開に(´Д`*)ムッハー
②ギターの寒さがかなりのもの!!ベースラインがメロディアスで素敵。
③いかにもなギターでお送りするミッドテンポチューン。
④出だしから MUTIILATION を思わせるフレンチ臭プンプンのギターが。これはかっこいいぞ!!ミドルテンポ、うめき声主体のボーカルワークとまさにフレンチ・カルト・プリミティブ本領発揮な一曲。Cool!!!
メロメロ突進型ブラックktkr!!やっぱりほのかにフランスっぽいコールドメロディのギターにうっすらキーボードものっかり、途中ではオーロラっぽい爽やかメロなんかも挟んだりして悶死確実。ベストチューン!!
⑥なかなか鬱ってる曲。薄くもやがかかってるようなKeyとリフレインされるギターが効果的。そのあとの突進パートの気持ち良いことといったら(´Д`*)最後に狂気を見せ付けて締め。
⑦アコギでしっとり幕開け。そして爆発的に走り出す!!緩急が効いててテラカッコヨスヽ(=゜ω゜=)ノ
⑧キラキラサラサラした不思議なSEが入る寒々しいファストチューン。最後の盛り上がりがなかなかGJ!!


荒涼感と暴虐性のバランスが見事なノルウェジアン・トゥルー・スタイルで、そこはかとなく匂い立つ芳しいフランス臭が時に絶大な破壊力でもって脳髄を直撃する素敵な音源。特にアルバム全編通しての寒々しさは相当のものがあって実にキムチいい。オーソドックスではあるけどその分ブラックメタルらしいブラックメタルが堪能できる。フランス特有の暗さや壊れた感覚は希薄だけど、メロディセンスに「らしさ」が見られ、まさにノルウェジアン・ブラックとフレンチ・ブラックの相の子、クオリティ高洲クリニック
カルトバンドとは言ってもかっちり整合感があり、狂いの部分は抑え目で、初心者からマニアまでみんな納得。コンパクトにまとめられた8曲43分、これは買いでしょ!!