Mortifera:[Maledictiih]


大御所Drakkar Productions社長Noktuによるおフランスブラックメタル、2010年2nd
9曲34分半。デジパック


【キャッチコピー】
悲愴なる儚げメランコリーが胸を掻き毟り涙腺を刺激する感傷系ノスタルジックブラックメタル決定版
【一言】
ジャージャーと程よく歪んだギター/キリキリとヒステリックなギターが奏でる、美しく憂鬱で切なげ・儚げなリフ/トレモロ、寂寥感溢れるアコギのアルペジオ、よく動くメロウなベースなどが強烈に琴線を刺激する1st同様の路線。
【二言】
1stに比べ、よりジメっと湿った陰鬱さやクドイほどのロマンチズムに舵を取り、Celestiaに近づいた印象ではあるが、とはいえやはりMortifera道は揺るぎなく、1stで特徴的だった妙な明るさ、スッキリと泣き晴らしたような爽やかさは健在。よく言われるところのNoktu節ど真ん中。疾走パートは減ったかな
【三言】
陰湿にネチっこくまとわりつくNoktu社長の強烈じん麻疹系ガナリ声も相変わらず気持ち悪い(褒め言葉)。水無しでうがいしているような強烈な声。不快指数の高さは折り紙つき。
【蛇足】
超名盤1stは天才Neige御大と重鎮Noktu社長というフレンチブラック界きっての強力コンビによる作品だったが、今作は残念ながらNoktu社長のみによる作品。
Neige忙しいんかな。
なにはともあれ、もはや新作は出ないだろうと踏んでいたんでこの新作リリースは喜ばしい限り。
当然中身は安心のハイクオリティ・極上メランコリック・プリミティブ。
Noktu社長単身になったことにより、よりCelestiaに近づいた様に感じ、やはりNeige特有の切なくも暖かな癒し感は希薄になったか。
しかしながら、シューゲ系に通ずる儚い爽やかさや涙腺刺激といった点に重きを置いた、Celestiaとは質感の異なるMortiferaとしてのアイデンティティは予想以上に堅持されており、Neige御大の不在は正直あまり気にならない。
ほぼ同時期にリリースされたCelestiaの新作では聴かれなかったジャッジャジャッジャという「Noktu刻み」が聴けたのは嬉しい誤算。
もはや殊更取り立てるまでもなとは思うが、前作が好きだった人はもちろん、Noktu社長絡みのバンドが好きならマストバイな一枚。
【ゲキアツ】
#5[Agonie]:開始1秒でノックダウン。ノリノリお耽美疾走。やっぱ社長ハンパないわ。
【傾向と対策】
Celestia、初期Alcest、初期AmesoeursAutarciePeste Noire1stなどなど。
MySpace
http://www.myspace.com/mortiferaofficial