Gestapo 666:「Nostalgiah」
フランス産、NSゲソタポゲシュタポ・ブラックメタル、2007年2nd!!!
Celestia、Mortiferaその他でおなじみDrakkar ProductionsのKommander Noktu社長、Satanic Warmasterをはじめなんやかんや色々やってるSatanic Tyrant Werwolf aka Nazgul氏、そしてわれらがフランスの大魔王MutiilationのMeyhna'ch御大という、「なにこの俺的ドリームチーム(笑)」な豪華メンバーによるスーパープロジェクト。
それぞれがやってるバンドの持ち味をものの見事に融合させ完成されたハイブリッド型プリミティブ・ブラックとなっております。
CelestiaやMortiferaで聴かれたジャッジャジャッジャというノスタルジックで儚げな刻みリフ&トレモロ、Satanic Warmaster的寒々しくメロウなトレモロ/ズンズンスラッシュリフ、Mutiilation4thあたりの暗黒ドゥーミーリフなどを巧みに織り交ぜ、緩急をつけつつ、ノリノリオールドスクール展開・バタバタ/ツタツタ2ビート疾走などあくまでファストに疾駆する攻撃的な内容。S.W.3rdのようなHolyなKeyが絡んだりもする。
いい具合にメロウ・メランコリックかつ剃刀のような切れ味があり、曲によって(もしくは場面によって)MortiferaっぽかったりSatanic Warmasterっぽかったりする。Mutiilationのようなジメジメどんよりパートも多少ある。それぞれの個性が存分に生かされているが全く違和感なくまとまっているあたり、やはり大御所はレベルが違うなと感服する。
Voは曲によって持ち回り。それぞれ異なるスタイルの頂点に君臨する各人の力量は言わずもがな。またコーラスなども積極的に取り入れられており、とてつもなくかっこいい三人がとてつもなくかっこよく掛け合う贅沢三昧なヴォーカルワークが堪能できる。怨念を込めて呪詛を絞りだすMeyhna'chの呻き声、ギャアギャア邪悪にヒステリックなNazgulのワレワレガナリ、Noktuのねちっこい高音ガナリ絶叫とが壮絶に絡む様はまさに阿鼻叫喚地獄絵図。Meyhna'chが歌ってNazgulがコーラスとか、贅沢にもほどがあるっしょ?(笑)
ザラザラジャリジャリブリブリしたRawなギターとEvilなヴォーカルの醸し出すUG感は相当なものだが、ドラムがわりかしタイトなため引き締まって聞こえる。またキャッチーなリフと適度な疾走感を伴った楽曲は非常にノリやすく、自然とヘドバンしてしまう。超気持ちいい。
というわけで、Celestia、Satanic Warmaster、Mutiilationなどがまるっとみんな大好物である自分のような人間には、もう願ったり叶ったりと言うほかない、夢のようなハイクオリティ・プリミティブ・ブラックメタル。
現在のブラックメタルシーンの最重要人物たるカリスマ三人が集まってんだから、並のものができあがるわけがない。
全プリミティバー必聴、激しく完成度の高い超名盤たる一枚。GREAT!!!
・BlackSeed Productions:ロイヤルバレエ成龍門はダテじゃない!!