Svartsot：「Ravnenes Saga」

デンマーク産フルート吹きまくり悶絶フォーキッシュ・ヴァイキングメタル、2007年1st。ボーナストラック3曲付きの限定デジパック。
なんとなくヴァイキングとか今の手持ちでもう十分かなとか思い始めてた矢先、たまたま湯似音でかかってたのを聴いた瞬間まるで落雷に打たれたかのような衝撃を受け、気づいたら買ってしまっていた一枚。数か月ぶりのヴァイキングもの入荷ですよ(´Д｀*)ﾎｸﾎｸ

TurisasとKorpiklaaniのメンバーが一緒にいるようなコスプレ微笑ましいいでたちの彼らですが、やっていることも見た目に負けず劣らず強烈。
Running Wild〜Mithotyn〜Nomans Landといった流れを汲む正統派ヴァイキングメタルに「Heol Telwen＋コンドルは飛んでいく」といった趣の縁日フルートがぴ〜ひゃらしまくり、随所でFinntrollが顔を出すというとてつもない内容。ズンダカズンダカ骨太リズム展開に、殺傷力抜群のバトルギターが魂を鼓舞するナイスバトルメタル。
Pagan Reignを彷彿とさせる、これ以上ないってくらい勇壮かつ適度に民謡チックなギターと、激しく郷愁の念を掻き立てるフルートの頭悪くなる系ユニゾンに全ヴァイキンガー戦場にて笑顔で悶絶死確実！！（*゜∀゜*）ｺﾚﾀﾏﾗﾅｲﾖｰ！！CD聴いてニヤニヤするのは久しぶりだ(笑)

メロディもさることながらこれだけ気持ちいいのはドラムがかなりしっかりしてることもその要因の一つ。横ノリから疾走、跳ねるリズムまでかなりいい仕事をしている。またNapalm Recoprdsよりリリースということで、音圧十分な硬くて分厚い音質もこのバンドのストロングさをより強力なものとしている。

ヴォーカルはどう考えてもヴァイキングメタルにはディープすぎる超重低音グロウル。メロパワ上がりの派手好きヴァイキングファン(笑)に用はないんだよ！！といわんばかりの殺気立った猛獣ボイスがバトルバトルした楽曲をさらに殺伐としたものにしている。また要所要所でブラッキンなスクリームも披露しており、その絡ませ方が実に巧みで、#4などヴォーカルだけで多少悶絶できる(笑)実際この人かなりのやり手。
また「ヘーイ！！」の掛け声や雄叫び、おっさんコーラスなどなど視聴者参加型の要素も当然標準装備。

そしてこのバンドなにがすごいって、#3、#4などこれだけ筋骨隆々なサウンドでありながらお祭り舞踏チューン全力投球でやっちゃうところ。毛むくじゃらでムキムキのおっさんがね、半裸で楽しげに輪になって踊ってるんすよ(笑)ちっこいフルート吹きながら(笑)この不釣り合いなばかばかしさというか明るさに真のフォークメタルを見た気がする。

力強さと漢の哀愁を兼ね備えた熱いギタメロが逞しいリズムに乗るまさに真性ヴァイキングメタル。そしてやっぱり笛ね、笛。Heol Telwenみたいにヘロヘロでなくしっかり吹いてます(笑)
これはもうね、ハッキリ言って最強クラスの破壊力ですよ。脊髄反射的に「体が横に揺れる」「握りこぶしを握る」「雄叫びを上げる」といったヴァイキング諸症状が出てきちゃいます。
Nomans Land、Finntroll4th、Heol Telwenの笛(笑)なんかが好きな人は間違いなく（*゜∀゜*）こんな顔になるはずｗ
俺も多少数聞いてきたつもりだけど、まだまだこの広い世界には聴かなきゃならないバンドが存在しているということを再認識させられましたよ。
ヴァイキング好きならBuy or Dieだ。
Havets Plage!!!

・Svartsot Official Homepage：デモ音源あり。
・Svartsot @ MySpace：なんか「一年生になったら」みたいな#9：Skovens Kaellingは聴いてほしい