Goat Semen:「En Vivo En Lima Hell」


南米ペルーでカリスマ的人気を誇る爆裂スラッシン・Evilブラック/デスメタルヤギ精子!!
前のめりに爆走してたら豪快につんのめって、顔面で着地した結果巨大クレーターができあがっちまったぜファック!!とかのたまいながらすでに走り出してるような、猛烈な勢いで暴れハッチャク、暑苦し過ぎる2007年ライブ盤!!


素敵に下品なバンド名が背徳的でCoolだ(笑)
名前はずっと知ってたんけど、デスメタリックなブラックってあんま好きじゃないんだよね〜とヌルーを決め込んでたんですが、ここ日本にも熱狂的ファンがいたりいなかったりしてチラチラ気になってたんで、なら買っちまえと購入に踏み切った一枚。
結果から言えば本当に買ってよかった(´Д`*)


どんな音かというと、デスメタルと袂を分ちてまだ日の浅い時期のブラックメタルなんてイメージの、スラッシュ色濃厚で荒々しい非常に熱いスタイル
スラッシーでザクザクと攻撃的なリフ、うねるベース、ガナリ〜吐き捨てデス・咆哮〜狂乱発狂ボイスを目まぐるしく使い分けるヴォーカル、そしてドラムセットを破壊せんばかりにブラストしまくるパワフルかつ手数足数の多いドラムと、すべての楽器がグラインドコア顔負けの超絶ハイテンションで汚らしく突進する様は実に爽快


曲の内容なんか二の次三の次に初期衝動のみで突っ走っていたらそれは単に激しいだけで面白みに欠けるバンド終いだけど、そこは南米のカリスマ。デスメタルのような気持ちの悪いソロが入ったかと思えば、時折ブラック然りとした深淵のメロディがそこはかとなく聞こえてきたりと、なかなか聴かせる楽曲をプレイしているのが好印象だ。
とはいえ、龍頭龍尾爆発的エネルギーを全面に押し出したライブであり、当然曲の見分けなんかつくわけもない(笑)


また、たまに残念なSlayerみたいな「アァ〜〜〜〜〜〜〜」というハイトーンシャウトが聴けるのがミソw
デスボイスはかっこいいし、結構ヴォーカルいい仕事してるよなぁ。


音質はこの手のバンドのライブ盤にしてはいい方だと思われ。ドラムの音量がでかめに設定されていて五月蠅さ倍増。最初はバランスが微妙に悪くてギターが聞こえにくいけど数曲進むと多少聞こえるようになる。それでもメロディを追うには結構頑張らないといけないわけだがw


叫びまくりのMCはライヴ時のWindirに似たガナリ声で、無駄にテンション高い(笑)客の盛り上がりもなかなかのもので、会場の熱い空気がビシビシ伝わってくる。一人「ごーとぜーめーん!!」と叫びまくってるやつがいて微笑ましいw


あと、#11#12はリハーサル音源。ヴォーカルがあまり入らず、また良くも悪くも音が整理されて、特にドラムなんかは迫力が大幅に減退してしまっていて、ライブに比べて随分落ち着いた印象を受ける(当たり前)けど、気持ち良くスラッシュしていてかっこよかです。


まさにカリスマ。健全にオブスキュア。
とにかくやたらめったらな勢いで突進する豪快な音像に、最近忘れ気味だった「デスメタルの気持ち良さ」みたいなものを再確認した次第。
スタジオ盤よりライブ盤を聞いた方がいいバンドの典型。ほんと猛烈にかっこいい。ヨーロッパ勢では決して味わえない猥雑な熱臭がたまらんとです。
病んだブラックばっかり聴いて疲れ果てた時に、頭振り振り爆音で聞いてスカッとリフレッシュしたい一枚。
今南米が熱い!!


・Official Hellsite:Fukkkkkkkkkkkkkkkkk off!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・MySpace(Fan-Page):スタジオ音源もバリカッコヨス